
ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンラインIX ―フォース・スクワッド・ジャム〈下〉― (電撃文庫)
- 作者: 時雨沢恵一,黒星紅白,川原礫
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2018/12/07
- メディア: 文庫
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タイトルなげーよって感じですが、ついにSJ4決着!のガンゲイルオンライン第9巻。表紙は二丁拳銃のレン。
まあ、何しろ分厚かった…!これは嬉しい誤算だった。上中下三分冊の最終巻なんて、どうせペラッペラに薄いんだろって思ってたから。今まで、何度、これは1冊にまとめられただろっていう無理やりな分冊を見てきたことか。それと比べたら雲泥の差。この分厚さなら、分冊やむなしと納得のボリュームだった。
内容だけど、激戦を潜り抜けいまだ全員揃っているLPFM、色々あって手を組むことになったSHINC、残り2人となっても虎視眈々とチャンスをうかがうMMTM、名参謀を迎えてバ火力に戦略が合わさり最強に見えるZEMAL、その他T-S、RGBといったおなじみの面々に加えて、ファイア率いる連合軍が入り乱れてのバトルロイヤル。香蓮の結婚のの行方は…?というお話。
最初のほうはわちゃわちゃなんだけど、終盤に行くにつれてバトルロイヤルからオールスター感が強くなってきた。LPFMとSHINC連合軍が、レンを勝たせるために一丸となって戦う激アツ展開。チームを組んだと見せかけて裏切りにつぐ裏切りで決着がついたSJ3から一転、いつか裏切るんじゃないかと思ったあの人やあの人が、結果的にはレンの盾となり鉾となり、強敵と戦いながら退場していくという流れ。なんだこの熱すぎるストーリーは…。
特に、今回覚醒した感があるのがシャーリーとクラレンス。いつも本筋の脇からちょっと顔を出しては場をひっかきまわす役回りだった彼女たちが、今回一時的にとはいえストーリーのど真ん中に顔を突っ込んできた。特に元来熱血主人公タイプのシャーリーがものすごく印象的な活躍を見せてくれた。途中の活躍も、退場の仕方もカッコよかった!
予想外という意味では、またまたお預けと思われたレンとボスとのバトルが実現したのも予想外。一瞬だったけど、SAO本家オマージュも入ったいい勝負だったと思う。ボスも本望だったのではないかな。結果、主要メンバーがそれぞれに完全燃焼できた感じの、素晴らしいSJ4だった。何気に優勝チームが一番不完全燃焼だったのも面白い。
そしてレンとファイア、もとい香蓮と炎はどうなったのか…だけど、こればっかりはネタバレを控えたい。最後、みんなでカラオケにいくくだりが大好きすぎた。特にSHINCが恐る恐る入場してからの流れがカオスで面白すぎ。いつか、シャーリーとクラレンスもこういう場に来て欲しいなあ。あとデヴィッドも。
そういえば、このお話は2026年8月末だそうで、本家でいえばアリシゼーション後、ユナイタルリング前。前巻までの時点では本家よりも先、SAO世界での一番新しい時間軸になってしまっていたわけだけど、ユナイタルリングが出たことで、無事本家が先頭になった。ガンゲイルの10巻はまた本家を追い抜くのか、それともあとがきで予告していた短編集のなるのか。どちらにしても楽しみだ。
前巻までの感想