地獄の四者会談、始まる。
前回ラストで、秀明の玄関先で真弓と綾子が鉢合わせし、すわ修羅場かと思いきや、秀明のヘタレさのおかげで誤解した真弓が即撤退の流れになった。
その代わりに、カレー店の10周年記念パーティにて、秀明と真弓、太郎と綾子の4人が直接対決するという地獄絵図が展開されたわけだけど…。
とにかく、秀明のダメダメっぷりが際立った。肝心の場面で何も言えず、謎のボディランゲージでその場をしのごうとする姿にイライラ。まあ、彼にも同情の余地があるとすれば、カレー屋の店員にまで冷たくあしらわれる四面楚歌ぶりかな。今までは愛すべきダメ男のポジションをかろうじてキープしてたけど、だんだん愛すべき要素がなくなってダメ要素ばかりになってきたなあ。
反面、一気に株をあげてきたのが太郎だ。中盤、いろいろあって秀明とともに去っていく綾子を見るときのナイーブな表情がたまらなかった。寂しげなような、傷ついたような…。ここまで、サイコパスかというくらい無表情で不気味なたたずまいを通してきた太郎の、一瞬見せた弱さに、ユースケ・サンタマリアさんという俳優の地力を見た思いだ。
真弓にしても、秀明に加えて娘も自分だけの手元から離れていきつつあると気づいた瞬間の寂しさや、上で書いた太郎の思わぬ表情を見た瞬間の戸惑いとか、繊細なシーンが多くて、コメディよりだったドラマがクライマックスに向かって一気に引き締まった感がある。
そんな中でも相変わらず内面が読めないのが綾子だ。車の中での秀明とのシーンは、素の表情であったようにも見えたけど、やっぱりもう1、2枚仮面をかぶっているようにも思える。もしかしたらものすごくシンプルな動機で動いているようでもあり、とんでもない策略家のようでもあり。
予告を見る限りでは来週もかなりの急展開が待っているようだ(真弓と太郎が?)。それにしても、茄子田の息子が言っている、家の秘密とはいったいなんだろう。綾子に関係あることは間違いないんだろうけど。